「気血水」とは?
アレルギーは、体の異常反応のひとつで、 本来ならば体を守るべき免疫反応が異常に亢進
したときに起こる。ぜんそく、花粉症、 アトピーなどが該当するが、その原因のひとつに心因的
な要因であることが分かってきた。
現代医学では、神経・免疫・内分泌といい、 この相関から体の恒常性が維持されて健康が
守られていて、神経活動と免疫反応は密接にかかわっている。
同じ概念が漢方医学ではすでに江戸時代からあった。それが「 気血水」であり西洋医学の概念より
やや広いもののほぼ対応していると言える。
「気」は、自律神経や、 自律神経が司る摂食意欲や消化吸収に相当するシステムで、 生命活動
全般を統括している。
「血」は、私たちの体の内部環境の調節機能に担当し、 西洋医学ではホルモンなどの内分泌系
のみをさすが、 漢方では体の内部環境を司る循環器系と内分泌系の両方を指す。
血が滞ってしまうことを漢方では瘀血(おけつ) と言い必要な血が足りなくなることを血虚(けっきょ)
と言う。
「水」は、 生体防御に関わる免疫機能や皮膚や粘膜を総じたものを指す。
これら相互に関係するひとつのシステムのバランスがひとつでも乱 れると病気の兆しが見え始める。
最近は「気」 の乱れが多く見られ特に自律神経を病む人が多くなってきた。
私たちの体には、 自律神経が密に集まっている部分がいくつかあるが、 その中の一つがノドであり、自律神経の異常は特にノドに現れやすい。 異常のその一つが咳であり、誤嚥である。
「気」を調節するのが、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)。
ところが、気道つまり、気管支と気道の部分には重大な設計ミスがある。
人間は口から、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門と一方通行になっていて、血管も静脈から肺、 心臓、動脈に一方通行である。
なのに、気管支だけは、きれいな空気が入るところと、 汚れた空気が出るところ、老廃物の痰が出るところが同じパイプになってしまっている。
しかもノドではさらに食べ物ともクロスする。人によっては鼻汁が前に出ないで、後ろに垂れて、気管支と食道のところにも来る。
結果として、若いときは何とかコントロール出来ても、 歳を取って神経が鈍るとうまくいかなくなり
誤嚥し誤嚥性肺炎でなくなる。これには抗生物質は全く効かない。
咽頭に「エピグロティス」と言う蓋があり、食べ物を飲み込むときに、気管支の方にパタンと蓋をする。この反射の事をエピグロティス反射と言う。 若い人なら1秒だけど60歳以上になると2秒以上かかる。
パーキンソン病になるとそれが10秒以上に伸びる。 半夏厚朴湯はこれを2~3秒にまで回復する。
つくづく人間の身体の仕組みとは、良く出来ていると思う次第であり、このエピグロティス反射など名人芸と言えるのではないだろうかとイカメンは思うのである。
つくづく人間の身体の仕組みとは、良く出来ていると思う次第であり、このエピグロティス反射など名人芸と言えるのではないだろうかとイカメンは思うのである。
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