まあ。そんな皆様にはどうでもいいことは、脇に置いときまして、タイトルコールから入って参りましょうか。今、とても感銘を受けたというか、複雑な思いです。
昨日通勤時に聞いたポッドキャスト番組「学問ノススメ」に登場した作家でバックパカーの加藤則芳氏の話に、ある意味衝撃を受けたのです。今朝、眠りから醒めても、まだ残っているのです。
⇒一体?イカメンは真面目に仕事をしてきたのか?などとの突っ込みはご勘弁です。はい!
ジョン・ミュアトレイル340km、アパラチアントレイル3500km踏破の話から、ウオーカーズハイ、ハイカーズハイへ、そして、彼が尊敬する『自然保護の父、国立公園の父』と呼ばれているジョン・ミュアの話まで続く。日本のトレイルは、独特で山頂を目指す山岳宗教ともいえる。それに対して、ロングトレイルを楽しむ、高さでなく山ろくの距離を楽しむのが、アメリカ流。
その中でもアパラチアントレイルは、特別。アパラチア山脈の尾根沿いを歩く事で、アメリカの文化全体を知る事が出来ると言う。加藤氏は、ほぼ180日間かけて踏破した、彼のアパラチアンネームは”ジャッカルー”、通常なら10kg程度の荷物を背負う、でも、彼は取材をしながら歩くので、カメラや三脚、パソコンまで持参するバックパックスタイルで、20kgもの荷物を背負うと言う。そして、とんでもない速さで歩く。
「ジャッカルーはクレージだ!」と言われたらしい。
食料補給で下山の都度、自分のブログにアップし、当時の「ビー・パル」と言う雑誌にインターネットで送っていたと言う。
この辺の話が著書「メインの森をめざして、アパラチアン・トレイル3500キロを歩く」に、彼の自然への思いとともに綴られている。ピュアー&フリー&シンプル&ソリトリーが彼の信念だ。
⇒因みに、「学問ノススメ」は新刊をもとにそれを読み込んだ蒲田健(がまた けん)が、著者にインタヴューすると言う番組である。
こんな勇ましいある意味壮烈なトレイル経験を「ヘー凄いな!」と普通に聴いていたのだが、蒲田健との対談が進むうちに、話が急展開を始めた。
日本各地で人間と自然との関係について講演をこなす加藤氏、こんな何千キロものトレイルを実践する彼のことを、誰だって頑強な身体の持ち主と思う筈だ。ところが、今、彼は病と闘っているとの話が始まる。淡々と・・・・・・・まるで、他人事の様に語りだすのである。一番大変なのは家族である。妻が強くいてくれるのが、何よりであると・・・
昨年の6月に医師に宣告されたのが、筋萎縮性側策硬化症(ALS)だ。難病である。現代の医学では治療法はない。加藤氏は確実に残酷なほど筋力の衰えが進行していると言う。既に杖がなければ歩けないほどであると、そしてやがて身動きが出来なくなる。
彼のブログにこうあった。
筋肉に指令を発する神経細胞が破壊されていく病で、唯一ある薬も、筋肉破壊のスピードを緩める効果しかありません。宣告は、ある意味、死へのプロセスを提示されたことでもありました。発覚以来、日々、月々、明確に筋力が低下し、とりわけ今年になり、残酷なほどのスピードで筋力がそがれ続けています。今、すでに杖なしには歩けず、やがて近々車椅子生活になるかと思います。まだ、ぼくの場合喋る筋肉、食べる筋肉、呼吸する筋肉は十分にありますが、いずれこれらの筋肉もなくなり、やがて終焉を迎えます。
受け入れたくない気持ちは、未だにあります。が、ぼくは、死へのわかりやすいプロセスを提示されたことで、残された人生設計を描きやすくなったと捉え、すでに覚悟を決め、死をも含め受け入れています。これから、できることをできうる限り続けていくつもりです。
こんな状態で、声の出る限り、もうすぐ車椅子に乗ってでも、自然への思いを話していくと、今は、彼に残された唯一の元気な声で話している。
⇒この病気の話を知らなければ、全く違った感情でこの対談を聞いていたかもしれない。それほど普通で平静な語り口調なのである。
ジョン・ミュアの『・・自然を知らなければ、自然を守ろうとしない』との理念を具現したのが、アメリカで150年前に出来た国立公園というものである。国立公園内はある意味『独立自治の世界』で、レンジャーが警察権を持ち、入札で選ばれた唯一の企業が公園の自然を守っており、日本みたいにのぼりを立てていくつモノ企業が乱立し自然を荒らすことはないそうだ。
そして、トレイルもこの理念を継承しているそうだ。この理念を彼は広めたい、でも自分は動けなくなって行く、それを出来る範囲で支えていく。
とてつもない情熱で彼は、残りわずかを生きている。
そう思うと・・・・イカメンは彼の”壮烈な生”を見た気がする。
詳しくは、彼の4月9日までのブログにある⇒ http://www.j-trek.jp/kato/
もはや、彼はブログは書けず妻が「加藤則芳 ロングトレイルを行く」とのブログを立ち上げている。
彼の信条がある「Wild & Inteligent」
歩くからこそ見えてくるものがある。それを意識しながら歩いて欲しい。
自然と言うものは、人の感性を育むものである。
と言う事で、これからウオーキングに行って参ります。
今朝は、綾瀬川沿いの自然を意識しながら歩いてきたいと思うイカメンであります。多分いつもとだいぶ違ったウオーキングとなりそうな気がします。
では!いつもご購読頂き、ありがとうございます。 (拝)
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